連日続くウクライナの報道を見て、ウクライナに同情したり、
何かやりたい、と思う方も多くいらっしゃると思います。
それ自体は当然のことでしょう。
そこで「千羽鶴を折って送ろう!」と考えた方が
いらっしゃったようですが、どうもこれが批判の的になっているようです。
千羽鶴を送りたい、という気持ちは確かに大事だと思いますが、
しかし冷静に考えてみると戦乱の真っ只中に千羽鶴をもらっても、
正直「役に立たない」と思われてしまうのは、仕方ないことでしょう。
特にこの数年、日本でも「被災地などへ千羽鶴を送るのは
逆に迷惑になるのでやめた方がいい」という話が広まってきています。
近年日本でもいくつもの地震や水害などが続いたために、
こうした認識になってきているのでしょうね。
ちなみにこうした被災地への送り物・支援物資ですが、
もちろん食料などは緊急時には大量にあった方がいいのですが、
それ以外の物などはニーズが合わないと結局は余ったり
廃棄しないといけなくなるので、可能な限りはやめた方がいいようです。
支援するのであれば募金などでお金の形で送ったり、
あるいは災害からある程度復旧した段階で
観光などで訪れて、そこの経済活動に貢献した方がいいと言われています。
またこれは大切なポイントなのですが、千羽鶴という風習は
日本のみの風習です。外国の方が千羽鶴を見ても、
そこに平和への祈りとか想いを感じることは、
できないのでは無いでしょうか。
また「鶴」は日本では「おめでたい」というイメージがありますが、
北欧方面では死を運ぶ「不吉」の象徴だという話もあります。
ウクライナで鶴を不吉の象徴として扱うかどうかは
わからないのですが、いずれにしても文化の違う外国に
何か送る時にはとにかく注意しないといけません。
逆に相手を怒らせてしまう可能性もあります。
もちろん自分自身の「気持ち」をなんとかして届けたい、
というのも分かりますが、それも時と場合によっては
ただの自己満足になりかねないという事です。
相手が困っているのであれば、どう手をさしのべるのがいいのか、
それともただの自己満足になっていないか、
一度冷静になってみるべきではないでしょうか。