多くの国がロシアへの経済制裁を行っていますが、
果たしてその制裁はロシアにダメージを与えているのでしょうか。
先日月曜日にロシアのプーチン大統領が
「諸外国の経済制裁は全く影響が無い。
ロシアは経済戦争に勝った。」
という意味合いの事を言っていたそうです。
その理由として
- ルーブルの為替レートが戻ってきている
- 貿易の経常黒字が増えている
の2点を上げたそうですが、しかし実はこの認識が間違っているようですね。
そもそもルーブルの為替レートが戻ってきていても、
銀行がものすごい対策をしているためですし、
またそもそも為替のルール自体を捻じ曲げてしまっているため、
戻ってきているように見えるだけにすぎません。
また貿易については、現状ロシア国内での需要がとことん冷え込み、
海外に売ることしか出来なくなっているという背景があるようです。
そして経済制裁によって輸入がストップしているため、
結果として輸出が増えているわけですから、
これも黒字になって当然だ、という話になります。
そもそも経済制裁で輸入ができなくなっている、というのが
これからロシア経済にじわじわ影響を与えてくるでしょう。
例えば何か製品をつくるのにも、外国からの原料などが
入ってこないと作れなくなってしまいます。
そうなればいずれは販売するものすら無くなってしまうわけです。
プーチンは上の発言から2日後になって、急に
「海外から部品が入ってこなくて困っている」と
発言をしたようです。
ようやく事の重大さに気づいたのでしょうか。
しかし国のトップがこの程度の経済認識では
先が思いやられますよね。